ボスが死の渕からよみがえった。後、5分、病院へ担ぎ込まれるのが遅かったら、お陀仏だったらしい。まずはボスの生命力に乾杯だ。一週間程度、集中治療室にいたが、今は一般病棟に移った。意識はしっかりしているので、色々と、仕事の段取りを話し合った。まあ、しばらくは、といっても恐らくは半年は入院、もしくは自宅での療養となるだろう。いずれにせよ、復活したら、僕と二人で、また、仕事をしようと思っている。「人間、死ぬまで仕事ですたい。家にいて、ぼさっとしていても退屈だろうし、かえって老け込んでしまいますよ。僕んところで、一緒に仕事しましょうよ」と言ったら、ボスは嬉しそうに笑った。

ボスの仕事を引き受けたら、俄然、忙しくなった。クライアントがいることだし、これは仕方がない。生来、怠け者の僕は、どちらかというと、あまり仕事は好きでない。のらりくらりと日々を生きるのが理想と思うが、理想どおりに生きさせてくれないのが娑婆世界である。かと言って、すべてを投げ捨てて、ひとり山の中で隠遁生活をする勇気も無い。情けないことよ・・。頑張るしかないか。

最近、世の中を見渡すと、色んなことがあり過ぎて、嫌になることがある。人生には運、不運がある。自然的災害の場合は、致し方ない面もあるかもしれないが、人的原因による被害は、あまりにもいたたまれない。不運と言う言葉ではかたずけられないものだ。そんな事件が昨今多い。悲しいことだ。

病による死は、運命的なものがあるかもしれない。この頃、個性的な俳優、根上淳さんが亡くなった。ペギー葉山さんの夫である。7年間の闘病生活だったらしい。ペギー葉山さんの語った言葉が印象深い。「根上はブランディーが好きだった。もっと、飲ませてあげればよかった」と。そう思い、最後のお別れの時、ペギーさんはブランディーを口移しで、根上さんに飲ませたそうだ。こういうニュースを聞くと心が温まる。夫婦愛はまだ健在だ。

人間の生と死は悠々として定まりがない。生は生に任せ、死は死に任す。そういう生き方が出来たらいいと思う。如何せん、臆病な僕には、そんな生き方がまだ出来そうに無い。今はそれでいいか?。一日も早いボスの回復を願い筆をおくことにしよう。

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