昨日は実質上の月末。懸案の商品(書類)を納品(手渡)し、客に喜ばれて気分爽快。プロたるもの、当然といえば当然だ。夕方六時。お天道様はまだ、西の空にとどまっている。この時間になると、妙に胸がうずく。「今日はちょっくら寄るか、寄るまいか?。帰ったがましか?。山の神が待っている。そうするか?。いや、まてよ。今日という日は二度と来ない。懐もまあまあだ。のりちゃんも電話すれば来るかも知れない。じゃあ寄るか。寄ろう。寄るぜーー。」と、車の中で自問自答だ。
ひとしきりの葛藤があって、例のごとく、ここ数年行きつけの小料理屋の暖簾をくぐった。な、な、なんと、そこには二週間以上、会っていなかった、「のりちゃん先生」が、一等席に陣取り、にんまりと座っていた。開口一番、「今、君の話をしていたんだ」という。失礼な奴だと思った。普通なら、連絡を取り合って同行する仲なのだが、最近、彼は僕を避けるようになっていた。その理由は、定かではないが、どうも僕のわがままにあるらしい。
僕のわがままって何だろう?。考えてみた。彼の言によると、僕はすぐ、場を仕切るのだそうだ。要するに、世界のなかの中心人物になりたがる。新しい客(もちろん顔見知りが多い)が入ってくると、のりちゃん、そっぽのけで、その客達と愉快に話を始める。のりちゃんとしては、当然、面白くない。そういうケースが僕には多いと言うわけだ。しからば、一緒に同行する必要もない。単独で来ればいい。これが彼の言い分。
他には、僕はすぐ、電話して知人を呼ぶらしい。女性のこともある。彼の了解を得ていない。これがどうも彼の堪忍袋の緒を切ったようだ。「君は残っていればいい。僕は先に帰るから」と、のりちゃんは冷ややかに言う。それを引き止める僕と、また言い合いだ。
致命的な出来事があった。彼は本来、「カラオケ」が好きでない。それは僕も承知している。そうであるのに、カラオケのある店で、執拗に「歌え、歌え」と、僕が催促するらしい。それがきわめて不快らしい。おまけに、カラオケ点数の動向にとらわれている僕に、愛想が尽きたと言うわけだ。「こんなじゃーー、一緒に同行できないなーーー」と彼は言う。
彼の言い分のみを書いたが、僕の言い分はこうだ。知り合いが来れば、挨拶して、わいわいやるのが好きな僕である。僕の気持としては、のりちゃんにも、その中に加わって欲しい。女性のゲストを招くのは、僕のためでもあるが、場を楽しく盛り上げたいと言う配慮もある。当然ながら盛り上がる。カラオケに至ってもしかり。点数が何点であれ、本来、一向に構わないのだが、うまいという評価は、他人のカラオケ意欲を喚起する。必ずしも悪い気はしない。と、同時に点数が悪いと、大袈裟に悔しがり、更なる挑戦へと、僕を駆り立てる。これも、場を盛り上げることになる。少なからず、僕は三枚目を演じている。
時々思う。僕はピエロなんだろうかって?。いや、そうではない。要するに、僕の本質は、おめでたい人間ってわけだ。結構、人間が好きなんだろう。人は誰でも、自分に無い何かを持っている。そんな「何か」に触れたとき、いたく感動するし、あこがれさえ抱くのだ。「単細胞のお人よしで、あんぽんたんのふーーけもん。ちと、知的」。まあ、これが僕にぴったしの言葉かもしれない。
色々と書いたが、昨夜は、雪解け水のように、のりちゃんとの断絶が縮まったようだ。同じ焼酎を飲み、つまみは仲良く半分ずつ。うなぎの蒲焼、小エビのてんぷら、野菜炒め、たこのぶつ切りを煮たもの。スパゲティーサラダ。肉じゃがみたいなもの。お腹一杯だぜ。単身赴任の彼は、朝食用に、海苔がそそり立ち、砦みたいなおにぎり二個。新たに、特上の焼酎のキープ。願いましては16,000円。8,000円ずつの割り勘だ。お帰りは、僕の代行車で彼のアパートを経由した。いつもはチャリンコかタクシーだが、早い時間での帰還とあいなったので、僕の車に便乗したのだろう。
最後に、ママの言を記しておこう。ママ曰く。「二人とも本当に仲がいいのね。こちらから見ていて、ほれぼれする」と。この言は確かに当たっているかもしれない。時々、僕もぞっとしながら思うことがある。「まさか彼は、男たるこの僕に愛を抱いているのではないだろうか?」って。考えすぎか?。残念ながら僕にその趣味はない。ただ、彼は意外と友人も少なそうだ。この、ちゃらんぽらんたる僕を、気の置ける友人の一人と思ってくれているのかもしれない。僕は気が多い人間だ。誰も、僕の欠点を、とがめてくれる人はいない。そういう意味では彼の存在は大きい。ぼくも反省すべきはすみやかに反省すべきだろう。
http://mirunmirun.hp.gaiax.com/
ひとしきりの葛藤があって、例のごとく、ここ数年行きつけの小料理屋の暖簾をくぐった。な、な、なんと、そこには二週間以上、会っていなかった、「のりちゃん先生」が、一等席に陣取り、にんまりと座っていた。開口一番、「今、君の話をしていたんだ」という。失礼な奴だと思った。普通なら、連絡を取り合って同行する仲なのだが、最近、彼は僕を避けるようになっていた。その理由は、定かではないが、どうも僕のわがままにあるらしい。
僕のわがままって何だろう?。考えてみた。彼の言によると、僕はすぐ、場を仕切るのだそうだ。要するに、世界のなかの中心人物になりたがる。新しい客(もちろん顔見知りが多い)が入ってくると、のりちゃん、そっぽのけで、その客達と愉快に話を始める。のりちゃんとしては、当然、面白くない。そういうケースが僕には多いと言うわけだ。しからば、一緒に同行する必要もない。単独で来ればいい。これが彼の言い分。
他には、僕はすぐ、電話して知人を呼ぶらしい。女性のこともある。彼の了解を得ていない。これがどうも彼の堪忍袋の緒を切ったようだ。「君は残っていればいい。僕は先に帰るから」と、のりちゃんは冷ややかに言う。それを引き止める僕と、また言い合いだ。
致命的な出来事があった。彼は本来、「カラオケ」が好きでない。それは僕も承知している。そうであるのに、カラオケのある店で、執拗に「歌え、歌え」と、僕が催促するらしい。それがきわめて不快らしい。おまけに、カラオケ点数の動向にとらわれている僕に、愛想が尽きたと言うわけだ。「こんなじゃーー、一緒に同行できないなーーー」と彼は言う。
彼の言い分のみを書いたが、僕の言い分はこうだ。知り合いが来れば、挨拶して、わいわいやるのが好きな僕である。僕の気持としては、のりちゃんにも、その中に加わって欲しい。女性のゲストを招くのは、僕のためでもあるが、場を楽しく盛り上げたいと言う配慮もある。当然ながら盛り上がる。カラオケに至ってもしかり。点数が何点であれ、本来、一向に構わないのだが、うまいという評価は、他人のカラオケ意欲を喚起する。必ずしも悪い気はしない。と、同時に点数が悪いと、大袈裟に悔しがり、更なる挑戦へと、僕を駆り立てる。これも、場を盛り上げることになる。少なからず、僕は三枚目を演じている。
時々思う。僕はピエロなんだろうかって?。いや、そうではない。要するに、僕の本質は、おめでたい人間ってわけだ。結構、人間が好きなんだろう。人は誰でも、自分に無い何かを持っている。そんな「何か」に触れたとき、いたく感動するし、あこがれさえ抱くのだ。「単細胞のお人よしで、あんぽんたんのふーーけもん。ちと、知的」。まあ、これが僕にぴったしの言葉かもしれない。
色々と書いたが、昨夜は、雪解け水のように、のりちゃんとの断絶が縮まったようだ。同じ焼酎を飲み、つまみは仲良く半分ずつ。うなぎの蒲焼、小エビのてんぷら、野菜炒め、たこのぶつ切りを煮たもの。スパゲティーサラダ。肉じゃがみたいなもの。お腹一杯だぜ。単身赴任の彼は、朝食用に、海苔がそそり立ち、砦みたいなおにぎり二個。新たに、特上の焼酎のキープ。願いましては16,000円。8,000円ずつの割り勘だ。お帰りは、僕の代行車で彼のアパートを経由した。いつもはチャリンコかタクシーだが、早い時間での帰還とあいなったので、僕の車に便乗したのだろう。
最後に、ママの言を記しておこう。ママ曰く。「二人とも本当に仲がいいのね。こちらから見ていて、ほれぼれする」と。この言は確かに当たっているかもしれない。時々、僕もぞっとしながら思うことがある。「まさか彼は、男たるこの僕に愛を抱いているのではないだろうか?」って。考えすぎか?。残念ながら僕にその趣味はない。ただ、彼は意外と友人も少なそうだ。この、ちゃらんぽらんたる僕を、気の置ける友人の一人と思ってくれているのかもしれない。僕は気が多い人間だ。誰も、僕の欠点を、とがめてくれる人はいない。そういう意味では彼の存在は大きい。ぼくも反省すべきはすみやかに反省すべきだろう。
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